ゼロ知識証明, Astar Network
ゼロ知識証明すごい。ブロックチェーンのL2スケーリング技術であるzkRollupに使われてるということから知ったんだけど、その後ネットで記事を読んだり本を読んだりして少しだけ理解できてきた。身近なとこだと公開鍵暗号もゼロ知識証明の応用なんだけど、改めて考えるとゼロ知識性についてはあんまり意識しなことがなかったなあと思った。
別な視点からゼロ知識証明を捉えると、入力x
, 関数f
があるとき、出力がy
であることつまりy=f(x)
であることを関数f
を実行せずに知る技術と見ることもできる。通常のゼロ知識証明では入力x
を開示しなくてもy=f(x)
を証明できてそれが秘匿技術にも使われてる。
しかしブロックチェーンで使われるzkRollupの場合はx
, f
, y
はそれぞれ公開情報になっている。つまり「関数f
を実行せずに」というのが重要で、例えばたくさんのトランザクションを実行した結果について、結果がそうなることをそのトランザクションたちを実行せずに証明できる(=つまり検証できる)。zkRollupではこの性質をスケーリングに使っている。
この理解が100%正しいのか怪しいけどもとにかくすごいなあと思った。Zcashみたいなものもあるけど、これもっといろんなことに使えるんじゃないかと思って、なんか面白そうなことできないかなと考えてみてるところ。
Astar Networkがローンチしたことが話題になっていて、名前だけちらほら見ていたけどよく知らなかったので改めて調べた。 Polkadot上で動く何かみたいなレベルのことしか知らなかったけど、そもそもこれがL1チェーンだということを初めて知った。EVMだけでなくWASMにも対応してたり(さらにX-VMという機能も)、最初からL2スケーリングを盛り込んでいたり、dApp Stakingという機能で開発者にベーシックインカムのような報酬を与える仕組み(Build to Earn)を持っていたり、かなりすごい。めちゃくちゃ乗り遅れていた…。Web3の基幹インフラになることを目指していて、将来はDAO化も見据えているとのこと。野心的なプロジェクトだ…。Founderは日本人ということで、そのことをことさら取り立てた言説はどうだろうという気持ちはありつつも、素直にすごいと思った。
すごいものはあれこれあるけど、遠巻きに眺めて終わらないようしたいものですね、はい。