Akihito Ikeda

2024年2月25日

posts/2024-02-25diary

3連休は末吉に帰ってた。いまYの実家には妹夫婦もいるのでとてもにぎやか。

旦那さんがもつ鍋をふるまってくれて、それが最高にうまかった。もつ鍋ってこんなにうまいんだ。これまでは正直そんな好きじゃなかった。でもポテンシャルを全然把握できてないだけだった。てことはだよ、もつ鍋以外にもそれのもつポテンシャルをちゃんとわかってないまま、好き嫌いを決めつけたり何かしらの判断をして通り過ぎたつもりになっているものがたくさんあるんだろうね。

帰省中に東浩紀の『訂正する力』を読んだ。人間は「じつは…だった」の発見によって過去をダイナミックに書き換えて生きているのだという。

もつ鍋を食って起こったことはまさにそれだった。じつはもつ鍋はうまい料理だった。じつはこれまで食べたものが微妙だっただけで、うまいもつ鍋は存在した。そういう具合にダイナミックに過去の自分を訂正してみせた。そのきっかけとなったのは妹夫婦で、これが訂正に必要とされる「外部」にあたるってことなんだろう。完全にしっくりきた。

他にも「余剰の情報」を持つこと、固有名になることなど、おもしろい本だった。ゲンロンの経営の話にあるようなことはふつうの会社にもあてはまることだろうなと思う。会社のミッションや既存事業があるなかで、一見するとこれまでとは異なる取り組みに見えるような新規事業をやろうとしてる時なんか、いかにも訂正する力が輝きそうなシチュエーションに思えた。そういう意味で、自分自身のことだけじゃなく、自分が所属してきた会社とかこれまでやってきたことへの再発見もあった本だった。余剰の情報や固有名の話も同じように繋がって、こういうことに今さら気づくのは少しさみしいなあという気持ちになった。

© Akihito Ikeda - Last update 13.09.2024 12:24.