Akihito Ikeda

How to Win the Future(a16z)

posts/2021-10-18diary

How to Win the Future」というレポートをa16zが出しているのをTwitterで見つけた。 web3の解説と、それらの技術を利用してより良いインターネットにしていくには、そしてアメリカがその主導権を握るために政策・規制面でどのようなポリシーを持つのが望ましいのか、みたいなことが書いてあるっぽい。 web3の開発者や起業家向けではなく政策に関わる人たちを対象としてレポートみたいだった。

スライド版もあって、さっと読んだ。内容をさっと書くと:

既存のインターネットはデジタル独裁とビックテック支配の2つのパラダイムがあって、そのどちらもこれからの健全な開かれた社会にはそぐわない。 一企業が提供するサービスの障害がインターネット全体(つまり私たちのインフラ)に影響を及ぼすし、平均的なアメリカ人はデジタル経済から取り残されている。 1997年にはクリントン政権がインターネット(グローバルな電子商取引)に対する原則を打ち出している(民間主導、政府の不当な規制の回避などの5原則)。善かれ悪しかれイノベーションというものは政策に影響を受ける。 web3における1997年がまさに今で、次の20年のポリシーアジェンダを示すとき。次世代のインターネットには、Open & inclusive, Secure, Efficient, Resilient, Participatory & well-governed, Designed to protect privacy, Accountable, Sustainable, Disintermediatedな性質が必要。 「一般的な技術は末端労働を自動化するが、ブロックチェーンは中心部を自動化する」というVitalikの引用があって、次世代のインターネットに求められるポリシーをSECURITY, INCLUSION, EFFICIENCYの3つに大別してそれぞれを政策に落とし込む(スライドやレポートには色々書かれていて、web3やDAOの活用が出てくる)。 最後にa16zの紹介と、我々はweb3技術にすでにめっちゃ投資してますよみたいなことが書いてあって終わり。

スライド版を読んだだけだと「How to Win the Future」というタイトルから勝手に抱いたワクワク感はあんまり得られなかった感じもあるけど、そもそも対象者が政策に関わる人たちというのもあるし、単純に自分がこれを理解するだけのあるいはインサイトを得るだけの知識や頭がないだけかもしれない。 それでも内容については違和感なくfmfmなるほどと思ったし、著名VCがこういうレポートでweb3やってくぞというのをバーンと出して実際に議員とも色々やってるというのは、この技術がさらに盛り上がっていくんだろうなという確かな未来が見えて端から眺めているだけのぼくからしても大歓迎で楽しみでもある。

スライド版じゃなくてレポートの方はもうちょっと詳しく書いてありそうなのでこっちも読もう。

© Akihito Ikeda - Last update 04.03.2024 00:58.